アルモニについて


 私は「絵本」というとき、さまざまな想い出が付属していることに気がつきます。

 まず、最初の想い出は、やはり“おかあさん”が毎晩のように、枕元で眠りにつく前に読んでくれたお話の数々です。 「ほしの金貨」の貧しいが優しい少女、欲張りなおばあさんのはなし、子どもを食べる恐ろしい魔女のはなし、世界のいろんな国のお話を知ることで、その国の文化を知り、そして国が違えばいろんなことも違う、ということを学んでいたのかも知れません。

 そして、冒険談やサイエンスなどのリアル系にも関心を寄せた子ども時代から一気に飛んで、我が子が生まれたとき。 まだ幼かった私の子どもたちといっしょに過ごせる時間が楽しいものとなるようにと願って出来たのがアルモニです。 私と私の子どもたちを中心にして2004年にオープンした絵本屋には、出来た当初、たくさんの大人の皆様が訪れてくださいました。

 

 絵本には、「自分探し」の案内役という隠れた顔もあるのです。

 あのとき、親にこう言って欲しかった、ああして欲しかった、当時は言葉にできなかったさまざまな思いを、絵本の主人公は代弁してくれたりもします。 どう生きようか途方にくれたとき、正しい道を示してくれて、そっとやさしく背中を押してくれる本もあります。 歴史や科学、芸術、人物、宇宙、心理、この世に存在するものも目に見えないものもすべて絵本に表現しようと、世界中の素晴らしい作家たちがチャレンジし世に送り出してくれました。   世代や年齢の壁も簡単に越えてしまうのが「絵本」です。どうぞ、自由な鳥のように絵本の世界を飛び回ってくださいね。 絵本があなたの心に、やさしい音楽を奏でることを願って。    

アルモニ店主 吉田 美佐子